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『白猫プロジェクト』エフェクトデザイナーブログ Vol.4
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『白猫プロジェクト』エフェクトデザイナーブログ Vol.4

ヤマ

2015年2月中途入社。『白猫プロジェクト』のエフェクトを作り続けて早4年。『白猫』のバラエティ豊かなエフェクトを作るのが好きで、リーダー職も務めてます。

今回は2Dデザイナーから「 "モーショングラフィックス的なエフェクト" って、作れますか?」と相談されて作った、ちょっと特殊なエフェクト事例をご紹介していきます。デザイナーのヤマです。

ふだん『白猫プロジェクト(以下、白猫)』のエフェクトは、キャラごとに異なるテイストでデザインされます。でも『Blooming Blaze!』(2019年9月13日~10月18日開催)というイベントでは、 "4人のキャラがガールズバンドを組んで、1つの曲を作っていく" というストーリーだったので、エフェクトのテイストも統一して作られました(エフェクトに限らず、各セクションがその世界観をより強固なものにすることを目指して作っていました)。

『Blooming Blaze!』の4キャラのエフェクトは、以下のメンバーが制作しています。偶然ですが、Vol.3 と同様に、新卒2名、中途2名が担当していまし

1 カスミ
 ∟ by Nomo(2016年中途入社。5周年イベントでは「黒の後継者」担当
2 ノア
 ∟ by Matsu(2017年新卒入社。5周年イベントでは「セレナ」担当)
3 マール
 ∟ by Sai(2016年新卒入社)
4 ルカ
 ∟ by Buki(2019年中途入社)

"モーショングラフィックス的なエフェクト" とは?

2Dデザイナーが頭の中でイメージしている世界観を形にするために、まずはエフェクトデザイナーがそれぞれ "モーショングラフィックス的なエフェクト" の表現方法を探っていきました。

参考にした映像はミュージシャンのPVから海外のCMまで様々でしたが、それらを見続けたところ、「ペタッとしたテクスチャにして、発光させない」とか「オーディオスペクトラム特有の、ポップでスタイリッシュな動き」といった共通イメージがまとまっていきました。

そして、より統一感を出せるように & スマートに進行するために、「カスミ」担当のNomoが先行してエフェクトを作り、ほかのメンバーはある程度そのテイストに合わせて制作していくことにしました。このときNomoがポイントにしたのは「ドットを多用したり、色収差がある白を使う」「柄やモチーフを目まぐるしく変える」といったことでした。もちろん、いつものように各キャラのデザインや性格に合わせてエフェクトを仕上げていくことに変わりはありません。
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また、ユーザーさまに快適にプレイしていただくために、データ容量の上限を守ることは必須です。今回は効果音やジングルも多用するので(もちろん音もデータ容量が関わってきます)、いつも以上にエフェクトを軽く制作する必要があります。使用テクスチャ枚数や画像サイズをなるべく最小限にするために、モデリングを多用してデータ容量を抑えました。
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『白猫』エフェクトデザイナーは、
音楽のディレクションもする!?

『Blooming Blaze!』はバンドに関するイベントだったので、音楽へのこだわり、チェック要素がとくに多かったと思います。コロプラの中でも『白猫』は特殊で、アクションスキルで使用するSE(効果音)やジングル(短い音楽)のディレクションもエフェクトデザイナーが担当します。といっても音楽の専門用語などわからないところは多々ありますので、社内のサウンドクリエイターたちに相談して仕上げていきます。

そこで今回は、各キャラのエフェクトがどんなふうに作られていったか、SEのことも含めて、担当メンバーに制作ポイントを聞いてみました。

1 「カスミ」のエフェクト制作ポイント by Nomo

今回はバンドを組んだキャラたちのお話で、全員が楽器を持って演奏するので、これまでの汎用SEがほとんど使えませんでした。そこで、スキル1、スキル2、武器スキルのSEをすべて新規で制作してもらいました。
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武器スキルで4キャラが演奏しているのは同じ曲なのですが、実は当初、そういう予定はありませんでした。でもあるとき、 "メロディーは全員同じで、楽器が違うっていうのはどう!? おそろい感が出て、可愛いんじゃない?" という話になり、結果的に "4キャラが武器スキルを一斉に奏でると1つの音楽になる" というエモい要素ができたので良かったと思っています。

その他、音楽に関して言うと、テーマ曲『Blooming Blaze!』がとてもかっこよかったので、ジングルもそれに合わせて作ってもらったところ、やはりかっこよく仕上がったので、とても気に入りました。
また、「カスミ」といえば和風キャラなので、色や衣装のテイストはこれまでのものを踏襲して、桜のモチーフをあちこちに入れ込むようにしました
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2 「ノア」のエフェクト制作ポイント by Matsu

今回のイベント概要を初めて聞いたとき、「ノア」がロックバンドで、かつモーショングラフィックス的なエフェクト!? という疑問が真っ先に浮かびました。なぜなら「ノア」はゆっくりとした性格のキャラで、それまでのエフェクトは発光系の素材を用いた "水とキラキラ" や "透明度の高い綺麗系" というイメージが強かったからです。
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悩んだ挙句、エフェクトの消し方を、透明度を薄くして消すのではなくスケール値で消したり、ライン系であればだんだん細くなることで消えるようにしたりすることにしました。また、パキパキッとした動きの方がロックバンド感は出ると思うのですが、エフェクトが消えるときはスケールのカーブを滑らかにして、ゆっくり消えるようにしています。

音楽について、スキル1は、モーションさんがつけてくれたピョンピョン跳ねる動きがかわいかったので和音系にしました。アルペジオもいいアクセントになったと思います。スキル2は、流れるような動きだったので流れるようなメロディー系にしました。またピアノでは、ジングルだけでなくSEもないと迫力が出せなかったので、階調させるなどして調整してあります。
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3 「マール」のエフェクト制作ポイント by Sai

「マール」はこれまでにも度々出てきた人気のキャラなので、いつもに増してプレッシャーがありました(笑)。これまでの「マール」を見ながら浮かんだキーワード(元気、ハッピー)やお決まりのモチーフ(羽、たらい)、カラー(白、黒、黄、オレンジ)は守りつつ、モーショングラフィックスのようなテイストにするために、チェック柄の衣装やライン、クロス演出などに組み込むようにしました。
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「マール」はドラム担当だったので、ドラムを叩くときはより激しい演出にし、"ドラムらしくリズムに合わせる" というところは意識して制作しました。また、これまでドラムのSEは全くなかったので、全て新規で作ってもらいました。資料集めのとき、いろいろな種類のドラム演奏を聞いたり、気分転換にスティック回しを見たりして面白かったですね。ちなみにスキル1ではただリズムをとるだけにして、マール要素はあまり入れませんでした(まじめに演奏するマールです)。スキル2ではマール要素の1つであるたらいを入れて、自由に演奏しているマールをイメージで制作しました。
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4 「ルカ」のエフェクト制作ポイント by Buki

「ルカ」はベース担当なのですが、ベースの音域はスマホでは聞こえ辛く、制作環境では聞こえてもスマホに入れ込むと聞こえない......という現象にかなり悩まされました。そこで比較的高い音程にしたり、グリッサンドを入れてみたりと様々なベース音を検証していきました。
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スキル1は音波で攻撃する箇所があり、ベースならではの低音を鳴らし、フィニッシュに向けてリズムを刻むという構成になっています。スキル2は発動と同時にリズムとボリュームが上がっていく様を表現し、リズムを刻みながら音の玉を発射します。このスキルは一定条件で違った性能の玉を撃ち分けられるのですが、強化されたスキルの方を撃つと、ヒットするごとにリズムを刻むようにSEを入れたので、ぜひゲーム内で試していただきたいと思います
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色に関しては、メインカラー+白黒で構成し、コントラストも高めに設定していきました。しかしシンプルな形状に単色を乗せてしまうと、どうしてものっぺりとした表現になってしまうため、ストライプやチェック柄など、簡単なパターンを組み合わせることで情報量を増やし、そこに「ルカ」のモチーフである星や羽を織り込んで仕上げていきました。グラデーションも極力使わず、ハーフトーンなどのドットで表現することでスタイリッシュな印象を持たすことができたと思います。
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制作を終えたメンバーからは、「モーショングラフィックス系のエフェクトは初めて作ったので、すごく楽しかった」とか「エフェクトとSEを同時に考えながら制作していく必要性があってとても勉強になった」とか「歌を聞いた時すごくモチベーション上がった」とか「続編があったら、男性キャラと対バンしてほしい」とか......楽しそうな感想が聞こえてきました。

次回は「エフェクトデザイナーのチェック項目」について、マネージャーのマルさんが解説する予定です。お楽しみに!!