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『白猫プロジェクト』エフェクトデザイナーブログ Vol.10
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『白猫プロジェクト』エフェクトデザイナーブログ Vol.10

テラ

京都の美大で日本画を学んだ後、2015年4月、コロプラに新卒デザイナーとして入社。

前回のブログを担当していた Nomoさんから「中途の話が続いたので、そろそろ新卒入社の方の話を聞きましょうか」とバトンを渡されました、テラと申します。

私は2015年4月に入社しまして、新卒研修後に配属されて以来ずっと『白猫プロジェクト(以下、白猫)』のエフェクトを作ってきました。ちなみに『白猫』がリリースされたのは2014年7月ですので、ちょうど1周年以降の現場の雰囲気を肌で感じてきたという感じです。

そこで今回は、こんなINDEXでお話しできたらと思っています。

1. 学生時代から新卒研修までのこと
2. 『白猫』エフェクト制作について
3. 労働時間、制作環境の変化
4. これまでの6年を振り返って

基本的には学生の方や新卒向けの内容になりますが、「3. 労働時間、制作環境の変化」については中途の方にもご参考にしてもらえる部分があるかもしれません。あと動画を多めに載せますので、『白猫』が好きという方にも楽しんでいただけるといいなと思います

1. 学生時代 〜 新卒研修までのこと

学生時代は日本画を専攻していて、ずっとアナログで描いていました。美大の場合、卒業後は就職するかしないかというところから考える方が多いと思いますが、私は就職することは決めていて、美術教師の教員免許も取得していました。

ゲーム業界に興味を持つようになったのは、あるCGデザイナーの方の講演を聞いたのがきっかけでした。私はもともとそんなにパソコンを触っていたわけではないのですが、「『作るのが楽しい』という感覚が大事」とか「意欲があれば大丈夫!」というお話を聞いているうちに、CG制作ができる企業への就職を考えるようになりました。

それから就職活動をしてコロプラに入社したわけですが、ほぼデジタル未経験の状態で入社しましたので、正直、しばらく脳内はパンク状態でした。研修で Autodesk Maya、Adobe Photoshop/Illustrator、Unity といったソフトの基本操作は教えていただいたものの、いざ作ろうとすると思うようには進まず......先輩デザイナーや同期に質問をしまくって、できることを少しずつ増やしていったという感じでした。でもその一方で、わからないことをクリアしていく中に面白さを感じていたというか、楽しさのほうが大きかったので、ここまで続けてこられたのだと思います。そして研修後はデザイナー職の中で最も多くのソフトを使えるエフェクトチームに配属を希望して、今7年目に入ったところです。

2. 『白猫』エフェクト制作について

基本的に私は「どんなテイストのキャラでも楽しく作ります!」というタイプですが、どちらかというと発光系の表現をするのが得意で、色が濁らない、綺麗系のエフェクトを担当することが多いです。

色については「メインの色味に対して最適なさし色を入れる」とかなるべく色幅を持たせるなど、あれこれ考えながら仕上げていますが、いろんな色味を取り込みつつもごちゃごちゃしないように気をつけています。

また、スキルでも魔法陣でも全体のバランスを大切にしていて、いろんな要素を詰めすぎないようにしています。たとえば外枠をすごく凝って作ったら内側はシンプルにするなど、メインの部分は細かくデザインしながら、周りの部分は少し間引いたりして完成させていきます。

ちなみに魔法陣のモチーフはキャラクターデザインから抽出して作っていきますが、それに加えて、よりそのキャラらしさを深められそうなモチーフがあったら入れ込むようにしています。ちょっと職業病かもしれませんけど、どこにいても柄モノに目がいってしまうようになっていて、お皿でも額縁でも窓枠でもなんでも魔法陣のモチーフになりそうなものがあればじっと見ているので、ぴったりハマるものを思いついたときはワクワクします。

3. 労働時間、制作環境の変化

さて、今回はいつもの『白猫』エフェクトブログの流れと違って、Be-ars 編集部から相談があり、「最近コロプラが 健康経営優良法人2021 に認定されたので、『労働時間や制作環境の変化』について、現場視点の感想がほしい」ということでした。そこで、あくまでも私の話になりますが、ちょっと書いてみようと思います。

改めて振り返ると私が入社した2015年は、新卒が大規模に採用された最初の年でした。中途の方ばかりがいる中に、右も左も分からない私たちが入ったのですが......今思えば全社的に体制が整っておらず、ある種のカオス状態だったと思います。みなさん常に締切に追われているような状態が続いていて、運営中のゲームで何か問題が起こるとトップクリエイターの方々は深夜まで残っているようでしたし、そもそも残業時間の上限が今と全然違いました。

そんな状況だったのが、2018年のある日、全社でいっせいに22時以降の残業が禁止になり、21時45分になると学校のチャイムのような音楽が流れ、帰宅を促されるようになりました。最初は戸惑いましたし、混乱もあったと思いますが、とにかく劇的な変化だったのを覚えています。
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正直に言うと、それ以前の平日は朝から晩までずっと仕事で、私にとっては「土日が休憩時間」みたいな感じでした。それが定時に帰れる日もできたり、平日の夜に予定も入れられるようになったりしたので、気持ちに余裕が持てるようになりました。それまでは会社全体が常に焦っているような感じだったのですが、社内の雰囲気がすごく良くなったと思います。

ただ、あの頃を振り返るにあたり、書いておきたいことがあります。それは、先輩方はどんなに忙しくても私たち新卒に時間を割いて、親切に教えてくださったということです。なかでも私のブラザーはとくに熱意がある方で、「わからないことがあればすぐ聞いてほしいし、なんでも全力で教えます! 僕が知っていることは全て伝えるから!!」みたいな感じで、こちらが質問するとすぐ、とても丁寧に教えてくれました。

だから私も頑張ろうと思えて、今があるのですが......やっぱり当時は「こんな質問をして申し訳ない」と思うことが多々ありました。あれから6年が経って、労働環境も研修内容も大幅に改善されているわけですけど、それでも毎年思うのは、新卒のみなさんに親切にしたいということです。自分が感じていたような申し訳なさのようなものを感じさせないようにしたいですし、あの時の自分の感覚を忘れないようにしようと思っています。

ちなみに、どうやって労働時間を短くしたのかということについては、おそらく全てのセクションでさまざまな改善、調整が行われたのだと思います。エフェクトに関するところでいうと、たとえばエンジニアが「キャラクター用メモリ計測ツール」を作ってくれたことで(現在進行形で改良されています)、それまでしていたいくつかの作業をしなくて良くなりました。このツールができる前は人力でメモリを計測する必要があり、時間もコストもかかっていたのですが、それが自動化されて、待ち時間がなくなりました。ほかにも大きなことから小さなことまで、たくさんの変化があったと思います

4. これまでの6年を振り返って

『白猫』チームにおける6年間を振り返って、苦労したエフェクトや好きだったストーリーについて考え始めるとキリがないのですが、やはり新卒で最初に担当したキャラ(『私立茶熊学園 2016』のカスミ)などには強い思い入れがあります。これもまた職業病で、今見ると、つい別のアプローチを考えたりしてしまいますけど(笑)......お気に入りのエフェクトであることに間違いはありません。

この仕事をしていて楽しいと思うのは、『白猫』ではイベントによってリアル調、アニメ調、セルルック調......というふうに、いろんなテイストの表現に挑戦できるところです。あとセクションが違っても意見が言いやすい雰囲気があるので、一緒に作っているのを実感しやすいのも魅力だと思います。みんなの力が合わさって完成したものが世に出た時は、何度経験しても嬉しいものです。もちろん、いつもスマートに進むわけではありませんが......それも含めて、完成した時の喜びは大きいものです。

最後に、このブログの流れに沿って、『白猫』エフェクトデザイナーに必要な力について、私も記しておきたいと思います。

① そのキャラらしさを最大限に表現する力
逆に言うと、エフェクト単体がどれだけ綺麗でも、そのキャラクター性に沿っていないと違和感しか出ないものなので、そのキャラに最も合う演出表現とは何かを徹底的に考えて、より良く味付けしていくのが私の役割だと思っています。
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②  自分から情報を取りに行く力
他のセクションの意図を正確に受け取らないとズレが生じていくものなので、ちょっとでも疑問点があったら質問するのが鉄則です。コミュニケーション能力の一つとも言えるかもしれません。

以上を大切にしながら、今後も技術を伸ばして表現できる幅を増やし、キャラの魅力を最大限発揮するスキルを作り、ユーザーさまに届けていきたいです。

次回の『白猫』エフェクトブログもお楽しみに!