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『黒猫』ゲームシナリオライターが語る、必要なスキルと資質・採用説明会へのメッセージ
TEAM

『黒猫』ゲームシナリオライターが語る、必要なスキルと資質・採用説明会へのメッセージ

浅井P

執行役員
プロデューサー

こむちゃん

シナリオライター
チームリーダー

ヤンクロフスキ

『黒猫』
シナリオライター

しょういち

『黒猫』
シナリオライター

開催のたびに、ゲームシナリオライター誕生のきっかけを作ってきたコロプラの中途採用説明会。次回は2018年12月9日(日)の開催が決定しています。

そこで今回、リリースから5年以上が経つ『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ』(以下、『黒猫』)のシナリオの執筆経験がある4名を直撃!

コロプラを代表するゲームを多数開発・運用してきた浅井P、生放送でもおなじみの『黒猫』シナリオ監督を務めるこむちゃん、そしてBe-ars初登場となるヤンクロフスキさん、しょういちさんに、業務内容からコロプラで絶対必要なスキル、休日の過ごし方、そして「転職の時や人生の転機に、どんなことを基準にしてきたか」まで聞いてきました。

はじめは誰もゲームのシナリオライターではなかった!?
コロプラのシナリオライターには、どんなことが共通しているのでしょう?

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シナリオライターになる一般的な方法と、コロプラで絶対必要な3つのスキル

ヤンクロフスキさん、しょういちさんはBe-ars初登場ですね。コロプラではずっと『黒猫』のシナリオを担当されていますが、その前はどんなものを書かれていたんですか。

ヤンクロフスキ そうですね、私は2014年、『黒猫』の1周年が終わったくらいのタイミングでジョインしました。もともとテレビ業界で放送の仕事をしていたんですが、ふとしたきっかけで映像用のシナリオを書きまして、それがちょっとした賞の最終候補になって映画関係の仕事もするようになりました。でも業界特有の徒弟関係とか、ベースとなっている業務システムがなんだか合わなくて......シナリオが書ける他業界への転職を検討して、縁あってコロプラに来たという感じです。面接は浅井Pにしていただきましたね。

しょういち 僕ももともとは他業界のライターをしていたんですが、途中からコンシューマーゲームなどのシナリオを書いていました。コロプラで仕事をするようになったのは2015年です。それまでは数名~30名規模の会社にしかいたことがなかったので、社員が何百人もいると聞いただけでビビった記憶があります(笑)。でも面接で社内の雰囲気を聞いたら、うがぴよさんに「かなりフラットな会社で、みんな自由にやってますよ」と言われたので、ちょっとやってみようかなと思いました。

こむちゃん 改めて考えてみると、「初めからゲームシナリオライター」って人は本当に少ないですよね。僕も映像業界出身だし。

浅井P 僕はコンシューマーゲーム会社出身ですけど、ライター出身ではなくプランナー出身ですしね。

そもそもシナリオライターって、どうやったらなれるんですか?

こむちゃん シナリオ作家協会が運営しているスクールに入って発掘してもらうとか、有名な作家の弟子になってアシスタント的な業務をしながら力をつけるとか?

浅井P あとはライトノベルの新人賞をとるとか、受賞しないまでも編集者に声をかけてもらうとか? 「なりたいな」と思う人が他で仕事をしながら深夜や休日に頑張って書いて、途中で誰かの弟子になったりして、その中で芽が出たらライターとしての経験を積み始めて、そこからなんらかの選択肢ができてくる......という感じだと思います。
コロプラも新卒採用でシナリオの枠はないので、シナリオライターになりたい場合はプランナーからスタートということになりますし、中途は当然、他業界の方が多くなりますよね。
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なるほど。ではコロプラのシナリオライターになるために、絶対必要なスキルはありますか?

ヤンクロフスキ 毎日来る。

しょういち ハードルが低い(笑)!

ヤンクロフスキ でも、"会社勤め" ってライターにとってはかなり特異なものじゃないですか? フリーランスのライターの場合、「その日は打ち合わせ1本で終わり」とかよくあることで、"会社に来て10時から19時まで働く" というのはものすごく高いハードルだと思うんです。
(※ 編集注:コロプラはフレックスタイム制で、コアタイムは10:30~15:30です)

こむちゃん たしかに、仮に夜中に乗るタイプの人がいたとしても「ここは会社だから、この時間に書いて」だもんね。ライターは別に誰かと話さなくても仕事ができる職種なので、常に身体をここに置く必要はないわけですが、コロプラでゲームを作るためには他のセクション(プランナー、デザイナー、サウンドなど)との打ち合わせが必須だから、"毎日来るスキル" は絶対必要ですね。

ヤンクロフスキ あとスキルというのかわからないですけど、「これはたぶんゲーム業界だけだな」と思うのはスキルやキャラなどの名称ですね。特に『黒猫』はカードゲームなので、名称の数がとにかく多い。"そのゲームに相応しい、名称を作り続けるスキル" は必要になると思います。

しょういち そこにセンスがないとボツになりますしね(笑)、必要なスキルだと思います。

こむちゃん それと欠かせないのが、いろんなセクションの要望に応えながら一本筋を通してシナリオやストーリーという形にまとめるスキルかと。真面目な話、そこには経験・技量・想像力を要します。だから簡単な仕事ではないんですが、そのぶん自由度はとても高いと思っています。800_20.jpg
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地獄でもあり苦行でもあるライターの仕事には、1日で紡ぎ出せる文字数や書ける時間にアッパーが!?

みなさんのデスクを訪ねた時、黙々とパソコンに向かってタイピングしている姿が印象的でした。クリエイターが8割以上というコロプラの中でも特殊な職種だと思いますが、「物語を書く」ということについて、どんなふうに思っているか教えていただけますか。

こむちゃん 地獄。書きたくないのと、書きたい気持ちのとの、せめぎあい。

一同 (爆笑)

こむちゃん いや、なんて言うんですかね、"目印なき海に飛び込んで、泳ぎ切れるかどうかはその時次第" みたいなイメージがずっとあります。それでも海に入らないと寂しい気持ちになるので、とりあえず真っ暗な海の中に入って泳いでみるんだけど、だいたい夜が明けて海が見えるようになると、もといた岸に戻ってきていて、それでなんとかもう一度潜って泳いだものの、果たしてこれで良かったのかっていう......なんかあるよね? そういうの。

ヤンクロフスキ 書くのは書くので辛いんですけど、書かなかったら書かないでつまらないんですよね。書き終えた後に「ああ、無我の境地」みたいに感じることはありますけど(笑)......なんかもう、苦行みたいじゃないですか。
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浅井P "苦行みたい" じゃなく、苦行そのものですよね。

こむちゃん "夜中に起きてダーっと走る修行" みたいな感じですから、体力が相当いりますよ。

浅井P それで言うと、ライターって、1日で紡ぎ出せる文字数や書ける時間にアッパーがないですか。

こむちゃん あります。だいたい3時間とか?

しょういち 集中できる時間に限りはありますよね。毎日デスクの前に8時間いても、実際に書いている時間は2~3時間かもしれない。

こむちゃん かといって、他の時間が無駄かっていうと無駄じゃないものね。

しょういち 書けるまではひたすらボーッとして、書けるのを待っているという時がありますよね。逆に帰り道とか、家に帰って飯食っている時とかに思いついてスマホにメモをとったりして。それで翌朝、すごく面白いと思って書いたはずのネタが全然面白くないとか(笑)。でも、書くこと自体は楽しいと思っています。
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ちなみに、書くこと以外にはどんな仕事がありますか。

こむちゃん 参考資料を探したり、世界観を共有するための資料を作ったり、あといろんな打ち合わせをしますね。シナリオライター同士の打ち合わせは週に1回の定例が基本で、締切に対する進捗確認と、問題点があれば共有します。あとはもう、日常的に相談し合うという感じです。それから各自が担当しているプロジェクトごとに、プランナー、デザイナー、サウンド、スクリプターといった他セクションの方と必要な話をしますね。

しょういち ゲームの開発期間やイベントのリリース前は自ずと打ち合わせが多くなりますので、書く作業以外の時間はだいたい5営業日のうち2営業日くらいでしょうか。

こむちゃん プロジェクトを複数担当していると、あるプロジェクトの仕上げの期間と、あるイベントの準備期間が重なるといったことが起こりますよね。『黒猫』では月に2回イベントがあるので、年間24本をみんなでどう回すのか、それも悩むポイントです。クリスマスやお正月のように、何種類もお話を書かないといけない時期もありますしね。

浅井P イベントを延期するわけにもいかないので、運用中のゲームはどうしてもそうなっちゃいますよね。でもこれって連ドラとかの制作現場と似てる感覚なんじゃないですか。

ヤンクロフスキ テレビで言うところの、コント番組やバラエティ番組に近い気がします。今回の収録が終わった直後に、次の放映のための会議をする感じですね。

しょういち そういえば、スマホゲームには「マスターアップ(コンシューマーゲーム業界における、ゲームソフトの完成を表す言葉)」がないですもんね。

浅井P たしかにコロプラで「マスターアップ」って聞いたことがないかも。

こむちゃん スマホゲームのシナリオは、サービスが続く限り、おそらくずっと続くわけですよね。

休日の過ごし方から、ツンデレの書き方まで

ところで、みなさん、休日はどんなふうに過ごしていますか。

しょういち 趣味として歴史物の小説を読んだり、映画館に行ったりするのは好きですね。

こむちゃん 僕も映画ですね、あとカフェ巡り。

浅井P ......モテようとしてるの?
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こむちゃん ははははは!!! いえ、もう本当に、ノマドができる電源カフェを探すのが好きなんですけど、そこで仕事はしません(笑)。映画館の帰りに本を買って読むだけです。

ヤンクロフスキ でも逆に映画を見たくない時とかありませんか。なんか仕事の延長みたいな感じになっちゃうというか。

浅井P それで言うと僕は映画や本よりもゲームをしたり漫画を読んだりすることのほうが多いんですが、全体的に見すぎてしまって、ある時期から "何を見ても既視感がある" と感じてしまうようになってしまいました。でもそれじゃ(クリエイターとして)ヤバイと思って、期間ごとに取り組む対象のテーマ設定をすることにしたんです。たとえば「この3か月間は月1で絶対旅行に行く」とか「隔週で芝居を見る」とかなんでもいいんですけど、"それまで触れてこなかった領域に手を伸ばす" ということを意識的にするようになりました。

しょういち そういえば僕も最近は新作のアニメより、30年前のアニメとかを続けて見るようになっています。

こむちゃん たぶん、映画でもアニメでもゲームでも、もちろん良くなってきている部分はたくさんあるわけですけど、一方で昔の作品のほうが物語の構成がシンプルだったりして、改めて学べるところがいっぱいあると思うんですよね。この前ちょうど『コブラ』を見ていて、セリフが当時のものだなと感じる瞬間はあるんですけど、やっぱりケレン味があって、僕は好きだなあと。最近はその辺が丸まっちゃっているような気がしますね。

ヤンクロフスキ ああ、わかります。時代が変わるなかで "削ぎ落とされてしまった" ようなものが『コブラ』にはありますよね。これをやればウケる、みたいな構造化がされていない頃の作品で。

こむちゃん 要するに、遊びの部分なんだろうね。そこがなくなると、面白くなくなるのかな。

ヤンクロフスキ なんらかの過程でなくなってしまったものが昔の作品の中にはあって、ハッとする時があるんですよね。これはなくなっちゃったけど面白いなとか、『黒猫』でもそういうのを意識的に入れたりしますね。

こむちゃん コロプラでは「普通やらないでしょ」っていう方向にキャラを持っていったりしますもんね。常に独自性というものはどこかで追求しないといけないと思っています。いわゆる "エンタメの方程式" とか "効率化" に対するアンチテーゼがあるというか。

"効率化に対するアンチテーゼ" ですか。

こむちゃん なんて言えばいいんでしょう。いわゆる "型" にハメちゃうと面白くないんじゃないかなと思っていて、「ツンデレ書けばいいんでしょ」と思って書くキャラと、「普通にツンデレ書きたくないな」と思って書くキャラでは、出てくるものが全然違うと思うんです。一方で『黒猫』はもう5年以上やっているタイトルなので、言ってしまえばテンプレに当てはまるようなキャラもいるわけで、じゃあ次どうするのって、苦しむわけですけど。

しょういち 似たようなキャラを出しても意味がないですしね。

ヤンクロフスキ 僕も人と違うことをやろう、というのは意識してますね。普通のエンタメにないものを自由に作っている気はします。

しょういち この会社でそれを止める人はいないですし(笑)、「同じことをやってもなあ」という精神はすごくありますね。

シナリオやストーリーを詰める前の "企画" にも影響してきそうな話ですね。

ヤンクロフスキ それでいうと、このあいだも『黒猫』で "八百八町あやかし捕物帳" というイベントをやったんですが、そもそも「あのライターの良さをもっと出したいので」というところからプランナー側に相談して、ライターの個性が生きるような企画にしましたね。

こむちゃん "八百八町" もそうだし、ライターの個性がキャラやストーリーに影響することは大いにありますよね。どのライターが書いたかって、だいたいわかりますし。

浅井P ライターによって得意ジャンルってありますしね。ギャグが得意とか、悲劇が得意とか。

ヤンクロフスキ でもこれからは意外と、正統派が、すぽってハマりそうな気配を感じていますけどね。

こむちゃん 最初にみんな変化球ばかりだったから(笑)。

しょういち 『黒猫』も、仮に今の流行りじゃないようなものでも、クオリティが高かったら人気が出ますよね。ライターにとってはそういうところで勝負できるので、いろんなチャンスがある現場だと思います。
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コロプラのシナリオライターに求められる資質 〜 採用説明会に向けたメッセージ

リリースから5年以上続いているスマホゲームで、キャラがたくさんいて、毎月のイベントもある『黒猫』に、これからシナリオライターとして参加するって、なかなか難しそうですね。

こむちゃん ああ、それは心配しなくていいですよ。実際、開発時から制作していたのは浅井さんだけで、今シナリオチームにいる人はみんな途中から入ったメンバーですから。その方の個性を尊重して、のびのびやっていただきたいと思っています。

浅井P 去年の採用説明会をきっかけに入社された "かとじゅん" さんも、「そもそもスマホゲームをプレイしたことはなくて、採用説明会のあと、とりあえず『黒猫』を始めた」ということでしたしね。

こむちゃん それまでの物語を把握して書く、 "寄せる器用さ" みたいなものは持っていてほしいですけどね。

浅井P "寄せ" は必要ですよね。

しょういち キャラ設定があるので、そこから大きく外れて書くことはできないですからね。仮に、もし今後入って来られる方が『黒猫』の "ミコト" を書くとするなら、それまでのミコトちゃんの歴史を踏まえたものを書いていただかないと、ユーザーさまが戸惑ってしまうと思うんです。

こむちゃん 一方で、『黒猫』の "108の異界" にはまだまだ書かれていない異界がたくさんあるので、新たに書けるものも無限にあると思います。ゼロから1を生み出す仕事なので、それをちゃんと担っていける、自分で何かを作り出す情熱みたいなものは必要になりますね。

浅井P 情熱、あるいは書き続ける理由や源泉のようなものは必要ですね。
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コロプラのシナリオライターに求められる資質のようなものが、段々わかってきたように思います。これに関連して、みなさんが転職する時や人生の転機にどんなことを基準にしてきたか、教えていただけますか。

しょういち 今やっていることが「面白くないな」と思った時は、環境を変えようかなと思います。ライターを志す以上は誰しも「面白いものを作りたい」と思っているはずで、そういうものを作れる環境じゃないなと思ったら、変えるほうがいいんじゃないかなと。これは二十歳くらいから変わらない基準ですね。

浅井P まず、"自分がどういう方向に進みたいのか" が決まっているということが前提になりますが、その中でも複数の選択肢があって迷った時は、これまでやったことがないほうを選びますね。楽に感じるほうはできることですから、自分が成長しそうなほう、しんどそうなほうに飛び込みます。もちろん、自分の強みが活かせるところで、ということになりますけど。

ヤンクロフスキ 私の場合は、人に誘われたり、人に見込んでもらったり、紹介といった流れでここまで来ているので、それぞれのタイミングは自分が決めたのではなく、偶然だったと思っています。なんとなくそっちの方向に行きたいなと漠然と思ってはいるわけですけど、タイミングは降って湧いたように来ますので、来たら乗る、というのがスタンスですね。

こむちゃん 僕も「あ、そういう話があるんだ」という感じの繰り返しでここまで来た感じです。だから大事なのはタイミングと、縁だと思いますね。学生時代はずっと自主映画を作っていたんですが、それがなかったら今日までの縁もなかったと思いますし、いろいろあっても自分がやりたいことを手放さずに来た結果、今があると思っています。
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では最後に、シナリオライター採用説明会に来られる方に向けて、メッセージをお願いします。

しょういち 『黒猫』は月に2回、大きなイベントをやっていますので、「そのメインシナリオは俺が書くぞ」という熱意を持った方に来ていただきたいですね。自分の書いたものが、少なくとも何万人という方に読まれるチャンスの中でどんなものを書きたいか、これまで何を書いてきたのか、ポートフォリオで見せてほしいです。ちなみにゲームの作り方は知らなくていいと思います、それは僕たちがちゃんとお伝えしますので。

こむちゃん ゲームの作り方は一番知らなくていい部分ですね。友達の作り方は知っていてほしいですけど。

ヤンクロフスキ 自分が書きたいものが、世に出ているものと齟齬(そご)があるような方、"自分はこれとちょっと違うものを、分析的に作れると思う" という方に来ていただけると、コロプラの社風に合うのではないかと思います。

浅井P やっぱり、自分の武器(得意領域の技術や感性など)をちゃんと磨き続けている方と仕事したいなと思います。「この武器なら負けない」という方と、これまでにない新しい物語を作っていきたいですね。

こむちゃん あとはタイミングとフィーリングだと思いますので、とりあえず話を聞くという感じで、採用説明会にお越しいただければと思います! 108ある異界にはまだまだ書いていないものがあります。我こそはという方、どしどしご参加ください

今日はありがとうございました!! 採用説明会、新たな出会いが楽しみですね!

※ 2018年12月9日、本説明会は終了いたしました。たくさんのご来場をいただき、誠にありがとうございました。