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コロプラのデータサイエンティスト特別インタビュー
TEAM

コロプラゲームのデータ解析をする「データサイエンティスト」チームの仕事

コロプラのデータサイエンティストのマネージャー

コーポレート統括本部

白木

マネージャー

コロプラのデータサイエンティスト

コーポレート統括本部

ヨッシー

データサイエンティスト

コロプラのデータサイエンティストのエンジニア

コーポレート統括本部

フクさん

エンジニア

数年前から、よく耳にする「ビッグデータ」。その名の通り巨大なデータを分析することで、事業に役立つ知見を見出すこともできれば、既存の事業を最適化するために必要な情報を導き出すこともできると言われています。コロプラは、一事業会社として、社内でビッグデータの分析まで手掛ける数少ない企業のひとつです。今回お話を伺った「データサイエンティスト」チームの皆さんは、日々どんなことを仕事にしているのでしょう。難しい専門用語は控えめにして、できるだけわかりやすく、お話ししてもらいました。

インフラ担当のエンジニアチームから、「データサイエンティスト」チームへ



ここ数年注目されている「データサイエンティスト」というお仕事。名称がカッコいいですよね。



白木:「データサイエンティスト」という職種名は、社外の方に対しても何をやっているか伝わりやすいということで、そういう名前にしています。社内では「KPIチーム」などと言われてますね。

KPIというと?

白木:売上やユーザー数のように、運営上の指標となるものがKPI(Key Performance Indicators・重要業績評価指標)で、それを分析するんです。



具体的には、チームでどのような仕事をしているんですか?

白木:主なものでは、コロプラが出しているゲームアプリのデータ分析ですね。アプリの運営というのは、先ほどのKPIと言われているいろんな数値を元に、会社を運営している人たちが判断するんですが、新しいKPIを作って「こんな運営をしたほうがよりユーザーさまが楽しんでくれるんじゃないか」という提案や、不正ユーザーを特定するような仕組みを作って提供するようなこともしています。



みなさんグループ内で分担して仕事をしているのですか?

白木:そうですね。たとえばフクさんはエンジニアとして、あるゲームアプリから流れてくるデータのログを回収する仕組みを作ったり、そのゲームアプリの担当ディレクターがデータを見るためのウェブシステムを作っていたりします。



フクさん:僕の場合は、データサイエンティストと言うよりは、分析する人が使いやすいデータを作ることがほとんどですね。生ログデータから一次加工をするんですが、それでも大量にデータがあるので、より意思決定に役立つようさらに加工して、みんなに届けるようにしています。

以前からデータを加工する仕事をされていたんですか?

フクさん:もともとこのチームはインフラ(コロプラ社内の情報システム系サポート)を担当していたんですよ。でも、ひとつひとつのゲームに関してもKPIをきちんと見ていこうという方針になって、3〜4年前に一つのチームとして立ち上がったんです。ただ、僕は分析の勉強をしてこなかったので、データを集めて可視化するところまではできたんですけど、そこからより価値を上げていくのは難しかったんです。そこで別途分析チームを立ち上げてもらいました。というわけで、実は僕は分析をしていないんです(笑)。



分析チームなのに!?



白木:フクさんは分析のためのインフラを整備するエンジニアで分析を直接するわけではありませんが、分析チームの縁の下の力持ち的な存在で、かなり重要な役回りなんです。そして分析は、ほかのメンバーが専門的に行っています。



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コロプラは、一事業会社として、社内で分析まで手掛ける数少ない企業のひとつ



ヨッシーさんは新卒でコロプラに入社されたとのことですが、データサイエンティスト志望だったんですか?



ヨッシー:そうですね。学生時代はデータサイエンティストという職業名をイメージはしていなかったんですが、確率・統計の分野を勉強していて、それを役立てるような仕事がしたいなと思っていました。



データサイエンティストになるにあたって、なぜコロプラを選んだんですか?



ヨッシー:僕がなりたいと思った時に、分析官を雇う企業が少なく、コンサルティングを軸としている会社がほとんどだったんです。そんななかで、コロプラは事業会社でありながら分析もできるので、魅力的だと思い入社しました。



白木さんはコロプラへ転職されてきたそうですが、どうしてですか?



白木:以前は分析専門のコンサルティング会社で働いていましたが、依頼主の企業の改善が達成できても、自分の会社の売上がダイレクトに上がるわけではなかったんです。やっぱり頑張って分析した結果、自分の会社の売上が上がってほしいと思ったので、事業会社であるコロプラに移ってきました。またデータ分析はデータありきの仕事です。コロプラの多種多様なスマホゲームの開発・運営という、ユーザー行動に関するリッチなデータが取得しやすいビジネスも大きな魅力でした。



データサイエンティストは経験が長い人ほど分析力が高くなるのではないかと思いますが、白木さんのように経験が長い方になると、どんなデータでもすぐに対応できるものなんですか?



白木:そうですね。データ分析は、経験があればあるほど、速く正確にできるようになるものだと思います。データの内容は、業界によって違うものなのですが、使う統計手法というのは基本的に同じなんですよ。いっぱいデータがある中から何かを予測したいとしたら、多くの場合回帰モデルを利用するといった具合に、分析する枠組みは大体同じなんです。



ヨッシーさんは新卒で入ってからいろいろ経験を積んで、だいぶ見えてくるようになりました?



ヨッシー:徐々に見えるようになってきたと思います。最初は何をやっていいのかわからなくて、そもそも問題を設定できないということもありましたね。統計的な手法は勉強してきたけれど、それをどうしていいのかわからなかったんです。意思決定をする人たちがどういうものを求めているのかというところに、あまり考えが至っていなかったというような気がしています。



最終的にそのデータが欲しい人がどういうことを考えているかを理解していかなければならないのですね。



ヨッシー:その通りで、初めの頃は、データを欲しがっている人の考えを理解するために、まずコミュニケーションをとるということを積極的にやっていましたね。試行錯誤を繰り返していくうちに事前にある程度見立てがつくようになりましたが。



白木:どういうものを求められているのか見立てることは、私自身もまだまだというところもありますよ。



え、そうなんですか?



白木:依頼する人のポジションによって、違う発想になるんです。現場に近いディレクターの発想と、少し離れた部長の発想と、全社のことを考えている社長の発想は、それぞれ違いますよね。そのポジションごとに何を考えているのかということを、的確に掴まなければならないので。単純にデータさえ扱えればいいというわけではないんです。



フクさん:社内コンサルです(笑)。



確かに! それ、わかりやすいたとえですね。



フクさん:いろんな職種の人がいて、何をして欲しいのか、ということをこちらで考えて、提案する必要があるんです。



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データサイエンティストからの進言で、経営層の意思決定も変わる



データサイエンティストの人たちは、何をすれば成し遂げたということになるんでしょうか。



白木:一番大きいのは、会社の意思決定に必要な情報を経営層に渡すことですね。



それは大変重要な役割ですね。いままでに、データサイエンスグループからの進言で、会社の意思決定が変わったことはありますか?



白木:何度かありますね。たとえば、ある施策を実施していたんですが、それが本当に売上に結びついているのかを分析したところ、実は売上の伸びにあまり寄与していないということがわかり、その施策自体を中止したことがありました。



フクさん:どんな会社でも、「これは本当に売上に貢献しているんだろうか」と悩む部分があると思うんですが、それを数値できちんと説得できるかというと、なかなかできないんですよね。



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会社の意思決定を変えるのはすごいことだと思いますが、仕事のやりがいを感じたり、面白いと感じることがあったら教えてください。



ヨッシー:入社して感じたのが、意思決定にたどり着くまでのスピードが速いことです。たとえば、分析をしてこうした方がいいですよという知見が得られた時に、「じゃ、明日から変えよう」というぐらい速いです。それがすごく面白いですし、今日やったことを今日のうちに分析するといった情熱も生まれてきます。こういった環境にいると、いろんな経験も積めて自分が成長していけますし、やりがいにもつながりますね。



フクさん:ゲームのログに限らず、大量のデータをきちんと自社で集めて分析するところまでもっていけている会社は少ないと思っています。一般的には、分析する専門の会社にデータを渡して分析するツールを作ってもらい、それを分析者が操作して解析するんです。大量のデータを自分が集めて自分で加工してということは、ほかの会社ではなかなかできないので、そこはやりがいがありますね。



白木:いまアプリ以外のことも分析していまして、実はスポーツのデータ分析もしているんです。まだほとんど分析されていないデータを分析できるというのは、すごくやりがいがあるなと思います。



スポーツのデータというのは、具体的にどのようなものですか?



白木:あるスポーツの試合をより楽しく観戦できるようになるためにしていることなんですが......選手のリアルタイム位置データから、どの選手がどのタイミングでどういう動きをしたのかという分析をしています。動きがリアルタイムにデータ化されるので選手の運動量も試合中に直ちに把握可能なんです。



解析したデータは、具体的にどんなふうに使われるのですか?



白木:いろいろ応用可能性があるんですけど、たとえば、選手の疲労度の可視化などですね。自分が応援している選手が疲れていたら頑張って応援したくなってしまいますよね?アプリの運営に限らず、スポーツの試合も、数字によるサポートがあれば試合内容をより理解できるようになり、より観戦が楽しめるようになる余地は十分あると考えています。



解析するにあたって、その分野に関して勉強しなければならないですよね。



フクさん:そうですね。一番大事なのはデータサイエンティストとして必要な知識があるか、というところになりますが、そのアプリ(今回の場合はそのスポーツ)に対する理解も、もちろん必要になってきます。ただ、みんな初めからそのアプリに詳しいわけではないので、徐々に理解を深めていくということにはなりますが。



わからないことを定量化することがわれわれの仕事



チームとして、今後の目標があれば教えてください。

白木:新しい事業を立ち上げたいですね。先ほど例に挙げたスポーツなどもそうですが、様々な領域での技術革新を追い風にして、急速にデータ分析で価値を出せる領域が広がっています。コロプラのビジネスに限らず、社外のビジネスチャンスにも積極的に目を向けて仕事に取組んで行きたいと思っています。



そうなると新しい人材が必要になると思いますが、いま学生さんがデータサイエンティストになりたいと思っていたら、何を身につけていればいいのですか?



白木:基本的な知識は身につけていてほしいですね。社会人になってから、0から統計学を勉強するのはなかなか難しいと思います。あとは、モチベーションですね。将来的にデータサイエンスという分野で何かを成し遂げたいとか、キャリアを作っていきたいとか強く思っている方が望ましいです。



ヨッシー:学生時代は、なかなか大きいデータを触る機会がなかったので、ノートPCで動くような分析でしたが、コロプラに入ってから、大きいデータを取り扱えるようなプログラムを書くことを学びました。その辺りは、コロプラに入ってからでも覚えていけると思います。



ちなみに、データサイエンティストの人たちって、分析すればわからないことはない、というくらい、いろんなものを分析できるんでしょうか。



フクさん:いや、そんなことはないですよ。わからないことがあるから、人生は楽しいって思いますし。



ヨッシー:何が起こるかわからないことを定式化しようとするのが統計学なんです。確信がないことをどう表現するかみたいな話だと思います。たとえば明日の天気は正確にはわからないですよね。それをどう表現するかというと、「降水確率が20%です」となる。わからないことを割り切っているという見方もできるかもしれません。



データサイエンティストとは、単にデータの分析だけをすればいいということではなく、ときには経営者の意思決定をも変えて、結果として会社の事業に貢献することが求められます。「データサイエンティスト」チームの「本当に価値のある情報を提供したい」という思い、そして技術が、縁の下でコロプラを支えているのです。



おわり