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採用オウンドメディアの作り方 『コロプラBe-ars』編集長ブログ Vol.2
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採用オウンドメディアの作り方 『コロプラBe-ars』編集長ブログ Vol.2

ブンブン

HR本部ベアーズグループ『コロプラBe-ars』編集長

2007年、新卒で広告制作会社に入社。2009年からはSOHOとして活動。ライターとして様々な業界の記事を制作し、オウンドメディアの立ち上げにも参画。2016年コロプラに入社。

先日、『オウンドメディアリクルーティング アワード(以下、OMRA)2019』の授賞式に出席し、受賞企業5社によるパネルディスカッションにも登壇してきました、『コロプラ Be-ars(以下、Be-ars)』のブンブンです。

本アワードの第1回目ということもあり、なんだか記者発表会のような場でお話しさせていただいたのですが...... "こんなに採用オウンドメディアに注目が集まるとは。実は他の賞の授賞式なのでは?" と思うほどメディアの方がいらして、時代の変化を感じました。
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と言いますのも、ほんの数年前までは「採用オウンドメディアって何?」といった感じの方が多く、「年に一度、採用サイトを更新すればよくない?」というような声が圧倒的に多かったからです。それが気づけば企業の採用手法を専門的に紹介していくメディアまでできていて、私の友人たちの間でも「採用オウンドメディア、うちの会社も始めた」とか「採用広報、強くしたい」という会話がされるようになってきているのでした。

採用オウンドメディアが増えている理由は様々あると思いますが、オウンドメディアの立ち上げにはそれなりのコストが掛かり、もちろん運営の手間も掛かるものです。それでも、なぜ広がっているのでしょう。

それは「求職者の情報収集の仕方が変化してきたから」であると言われています。
今、求職者は興味のある企業があればその企業のコーポレートサイトを訪れます。そこでオウンドメディアやブログがあれば、自分に関係する職種の記事を読み始めます。そしてその企業のビジョンやそこで働く人の価値観に共感すればエントリーする......といった行動をとっています。逆に言うと、記事で共感されなければエントリーされないのですが、それは求職者にとっても企業にとってもミスマッチが減ることになり、双方にとって大きなメリットになるんですね。

それが採用業界の主流になってくると、企業側が能動的に情報を発信することが不可欠になってきます。でもあえてもう一度言いますが、オウンドメディアの開発・運営にはコストが掛かり、手間も掛かります(※ 個人的には、ブログ形式などのスモールスタートで、編集部の規模も最小限であることをオススメします)。それでも様々な業界の企業が導入し、運営しているのはなぜなのでしょう。

というわけで、今回はこんなINDEXでお話ししたいと思います。
1 採用オウンドメディアを4年以上続けて「増えた!」導入メリットまとめ
2 重視すべきポイントと、注意ポイント

あくまでも「コロプラ(社員数900名ほどのエンターテインメント企業)の場合はこうだった」という話ではありますが、ご参考になる部分が少しでもあれば幸いです。

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1 採用オウンドメディアを4年以上続けて「増えた!」導入メリットまとめ

Be-arsがリリースされたのは2015年11月です。その頃、私はまだ入社していなかったのですが、コロプラが採用オウンドメディアを立ち上げた理由は主に以下の2点だったと、当時の記事に書かれています。

【1】 通常、新卒採用サイトは年に一度しか更新できないが、もっとリアルタイムに情報を伝えたい。
【2】 求職者の方により深い興味を持ってもらえるように、真摯な情報発信をしたい。

まとめると「採用目的で、コロプラの様々な情報を、より速く公開したい」ということでしたが、現在は「求職者に役立つ情報を、継続的に出す。読者は求職者に限らず様々な方面に広がっている」という状態になっています。そして運用を続けるうちに、当初は想定していなかったような導入メリットも出てきましたので、ここでまとめてみたいと思います。

【採用まわりの主な導入メリット】

新卒中途を問わず、採用強化したい職種の記事を、年間通していつでも出せる
◆ 自社媒体なので締切の融通が利き、掲載内容も自由に決められる
◆ 募集要項や面接では伝えきれない具体的な業務内容業務の流れをより詳しく伝えられる
◆ 座談会や対談記事でチームの雰囲気企業文化を具体的なエピソードも交えながら伝えられるため、面接に進む前にある程度マッチングができる
◆ 写真から社員の服装や職場環境の様子が伝わり、文章ではメンバーの個性がダイレクトに出るので、なかなか伝えづらい社風を可視化できる
SNSや検索エンジン経由でBe-arsの記事を見つけて読んだ方に共感され、入社につながる
◆ 面接前の方に面接官が出演する記事を読んでいただくことで、面接の質の向上緊張緩和ができる
コロプラ流・働き方改革ファミリーデーなど、Be-ars以外では取り上げられないような会社のコアな取り組みを紹介できる

【採用以外の主な導入メリット】

◆ それまで口頭伝承でしか受け継ぐ術のなかった企業文化を活字で伝えることができ、アーカイブ化できる
◆ 社員が他部署の人の記事を読むことで自分の職種以外の業務に対する理解が深まり、コミュニケーションを取りやすくなる
◆ 求職者に限らず、社員や内定者のご家族にも共有され、コロプラで働くことに対する理解が深まる
◆ 出演そのものがモチベーションの向上につながり、ときに社員同士が刺激されることも
◆ クリエイター発のブログは、弊社のゲームファンの方に楽しんでいただいたり、将来ゲームクリエイターになりたい」という方の参考にしていただける
OMRA2019の受賞など、Be-arsの存在そのものがコロプラのブランディングつながる

以上、結果論をもとに導入メリットをまとめましたが、まだ書ききれていないような気もしています。そしてまだまだ活用の場が広がっていくといいなと思っております。

採用オウンドメディアに限らず、基本的にウンドメディアというものは "わかりやすい結果" がすぐ出る類のものではないため、「始めたけれど、なかなか結果が見えないので止めた」というような話も聞きます。でも個人的には、せっかく箱を作ったのなら "細く長く" 続けることをオススメします。止めることは簡単ですが、少し大変でも月に1本公開していれば "更新している感" が出ますしいざ情報を発信したくなったときに、箱があるとスマートに対応できます

たとえば、最初の1年は毎週1本ずつ出して50本くらい揃えて(そうすると読者にどうしても伝えたい情報が一通り揃い、検索エンジンにも引っかかりやすくなってきます)、2年目以降はペースを落として安定運営、というのが最小コストで、細く長く続けるための秘訣だと思います。そして活用の場を徐々に増やしていければベストです。
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2 重視すべきポイントと注意ポイント

先日のOMRA2019授賞式のパネルディスカッションでも「採用オウンドメディアで追うべきは数字じゃない」という話が出たのですが、採用オウンドメディアが果たすべきことは「たった一人の人生に響くようなコアな情報を届け、就職・転職活動をサポートすること」です。求職者の母数や時勢によって変動しうる数字に惑わされることなく【本来の目的】を追うべきです。

そのような特性を持つ採用オウンドメディアを運営していく上で、重視すべきポイントは何か。
まず、各職種の求職者にとって役に立つ情報(参考になる、知りたいであろう情報)を整理して出すことです
先日、「Be-arsの記事を読んで入社した」という社員から言われてなるほどと思ったのは、「Be-arsがあったので、志望動機が書きやすかった」ということでした。業務内容がわかり、企業のビジョンに共感した方が行動(エントリーシートの入力や面接)に移るときも、採用オウンドメディアは役に立つんですね。

それからVol.1でも少し触れましたが、Be-arsはHR管轄のため、社員が "本業を最優先" できるように留意しています。そもそも社員は採用活動に協力するために入社しているわけではなく、自分の仕事に従事するために会社に所属している人たちです。メディアへの出演は義務ではなく、あくまでも個人の善意でしていただくものです。よってBe-ars編集部では、出演交渉から記事公開までの各工程において、社員の納得感があるように進行し、社員の負担が最小限で済むような進行・運営を心がけています(メディア立ち上げ当初はいろいろな失敗をし、ご迷惑をかけましたが......少しずつ改善してきました)。

また、読者に感じてほしいのは "ここで働きたいな" と思ってもらうことですから、真や画像(第一印象)が非常に重要になります。「カメラマンにお願いする予算はない」「うちにはデザイナーがいないから無理」という場合でも、今はスマホでも結構いい写真が撮れますし(ちなみに私のプロフィール写真はスマホで撮ってもらったものです)、ポートレート撮影のコツをまとめた書籍や記事もたくさんありますので、少し気をつけるだけでもだいぶ印象が変わってくると思います。

そしてもう一つ重要なのが、UI(導線)です。初見の方が情報を探しやすいようなサイト構成にするのはもちろん、記事本数が増えてきたら適宜リンクを貼り、求職者が知りたい情報にスマートにアクセスできるようにしていきます。

採用オウンドメディアは「速さより質。量より質。」です。求職者が知りたい情報を丁寧に集めて公開し、求職者が記事を読んでくれる際に、できるだけ短時間で、すっと理解できるように整理しておくこと。その蓄積が、企業の資産の一つになっていくと思います。

ところで先日のパネルディスカッションでは、他の受賞企業のお話を聞きながら多くのところで共感し、何度も頷いていたのですが......一つだけ、大きな違いを感じたことがありました。それは「そもそも社員がやっているブログがいくつかあったので、それをまとめてメディアにした」ということでした。

現在、Be-arsでもゲームクリエイター発のブログがいくつか連載されていますが、それは「うちのチームでも、ブログを始めたい。媒体はBe-arsで」というところから始まりました。他社とは順序が逆なんですね。

どちらの順序でも見え方は変わらないのですが、いずれにせよ、企業や社員が自ら情報を発信するのは "トレンド" というより、"普通" の取り組みになっていくのだろうなあ......と改めて感じた次第です。
次回は、「編集会議の内容と、編集長の役割」についてお話しする予定です。お楽しみに!