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祝・7周年!『白猫プロジェクト』のキャラを作り続ける! 2Dデザイナー座談会
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祝・7周年!『白猫プロジェクト』のキャラを作り続ける! 2Dデザイナー座談会

2Dイラストディレクター

NN

アーケード系のゲーム会社を経て、2013年7月中途入社。『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ』の運用に携わった後、『白猫プロジェクト』チームに異動。現在はマネージャー補佐も務める。

2Dイラストディレクター

H.N

コンシューマー系のゲーム会社を経て、2014年6月中途入社。『バトルガール ハイスクール』のイラストレーターとして活躍した後、『白猫プロジェクト』チームに異動。現在はマネージャー補佐も務める。 

2Dイラストディレク
ター/2Dイラストレ
ーター

あだち

2016年4月新卒入社。新卒研修の一環で、新作の開発、運用中ゲームともに経験。『白猫プロジェクト』チームに所属。

2021年7月14日、おかげさまで7周年を迎えた『白猫プロジェクト(以下、白猫)』。これまで Be-ars ではこのゲーム制作に関わる様々なチームにインタビューしてきましたが、満を持して今回ようやくお届けできるのが「2Dデザイナー座談会」です!

『白猫』は3Dアクションゲームのため、ゲーム中は立ち絵を見る機会は少ないかもしれません。しかし、そもそも2Dのデザインがなければ3Dの作りようがないわけで......数多の個性的なキャラクターたちを生み出してきたのが、このチームになります。

折しも『公式設定資料集 & ファンブック4』が発売されたばかりですので、普段なかなか語られる機会のない「制作の流れ」からあの人気キャラの誕生秘話まで、縦横無尽に話を聞いてきました。

コロプラの主要タイトルに長年携わるメンバーが語ったこととは?


『白猫』キャラの共通点と
デザイン上の裏設定とは

今日は『白猫』チームの在籍期間が長いみなさんにお集まりいただきました。まずは、日頃どんな流れで仕事をしているのか、というところからお話しいただけますか。

NN 非常にざっくり言うと、プロジェクトマネージャーやプランナー、ディレクターからの「次回はこんな企画のイベントをリリースしたいんですよね」という話を受けて、動き出すのが基本です。2Dデザイナーチームで企画意図に合う絵をイメージしつつ関係者にヒアリングをして、デザイン面の要件をまとめて、みんなで作っていきます。僕とH.Nさんは監修するポジションなので、実際に描くことはほぼないですよね。

H.N そうですね。私は自分で描くことはほとんどなくて、今は品質管理をしています。この座談会メンバーの中では、あだちさんが "ときどき描いている" という感じですよね。

あだち はい。私はできれば自分でも描きたいので、タイミングが合えば、立ち絵や覚醒絵を描くこともあります。ただ、基本的には「こんな衣装で、こういうポージングがいいのでは」といった絵のコンセプトをまとめて、外部の作家さんに制作依頼をするケースが多いですね。

企画概要に沿って、チームで絵を作っていく流れが確立されているんですね。監修する際はどんなところに重きを置いていますか。

H.N イベント内容によって、少し違う気がします。衣装が特徴的なイベントの場合は、たとえば着物なら着物の、水着なら水着の訴求力が生かせているかを確認しますし、通常イベントの場合はまた別の見方で確認していますので......ちょっと一言では言えないですね。
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あだち 新キャラと既存キャラでも作り方が違いますしね。

新キャラと既存キャラでは、どんなふうに違うのでしょう。

あだち 新キャラの場合はベースになるものがないので、イベントのテーマによってテイストや色味などを模索して作っていきますし、既存キャラの場合はすでに個性が確立されているので、一人ひとりの魅力を活かすような形で作り上げていきます。

NN たとえば「シャルロット」なら、勝ち気で、ちょっとお調子者で......という感じの性格を踏まえたポーズや表情にしながら、そのイベントらしさや季節のアイテムでアレンジしていく感じです。

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なるほど。続いて、『白猫』のキャラにおける共通点などあれば、お話しいただけますか。

あだち その子の象徴になるようなモチーフがあったり、わかりやすいシルエットであったりすることが『白猫』らしさになっているのではないかと思います。たとえば「フェイ」だとホオズキの形をモチーフにした衣装デザインになっていますし、「フラン」だと頭に洋ナシがついていたりしますよね。

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NN それぞれのモチーフやシルエットを大事にしているのは、最終的にローポリゴンの3Dモデルにするからかなと思います。2Dの立ち絵と違ってゲーム内では3頭身になるので、あまり細かいデザインにしてもつぶれてしまうんですよね。あとマルチプレイをする際に、ほかのプレイヤーが使っているキャラと、自分が使っているキャラがぱっと見で判断できるようにする必要があるので、今のスタイルが確立されているのかなと思います。

H.N そのキャラがどういう戦い方をするのかが、一目でわかるようにすることも重要だと思いますね。『白猫』はアクションRPGなので、そのポーズやアイテムから、それぞれの職業や戦い方がイメージできるのは大事かなと。

あだち あと、その子の過去のストーリーを絵で表現しているようなこともありますよね。たとえば「キアラ」の赤髪は自分で染めているとか。

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NN それはデザイン上の裏設定で、シナリオでは語られていないんじゃない?

「デザイン上の裏設定」とは?

NN 企画が進んでいく中で「こういう設定であれば、こんなデザインはどうか」とデザイナー側から提案することがあるんですけど、シナリオには書かれていなくても絵に入れ込む、いわゆる裏設定を考えながら描いているんですよね。たとえばキアラはもともと双子で、とある施設から逃げ出した......というシナリオだったのですが、「逃げる際、変装するために自分で髪を赤く染めた」という裏設定をデザイナー側で考えて、絵で表現したりしています。

あだち 自分で染めたから、赤一色ではなく少しまだらになっているんですよね。
(※ 編集注:あくまでもデザイン上の裏設定であり、公式の設定ではありません)

NN それで思い出したのが、そもそもキアラは「白くて清楚で弱々しい感じで描いてほしい」というリクエストに対して、赤髪 & 青バラという、全然違うデザイン案を出したんですよね。このくらいモチーフが強いほうが、内面の弱さが引き立つのではないか、と。

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たしかに......その感じが伝わってきました。しかしそのような場合、プランナーやシナリオライターといった他セクションの理解も必要ですよね?

NN はい。「キャラをデザインする上でこんな要素を入れたいので、設定やスキルにも盛り込めないか」といった相談をします。だいたい困らせますけど(笑)。

あだち 他セクションとすり合わせをして、結果的に戦い方やエフェクトに反映されないにしても、デザイナー側の裏設定として立ち絵だけに入れさせてもらうこともありますね。そういった遊び心を盛り込めたりするのも面白いですし、『白猫』チームの良いところだなと思っています。


ファンブックから読み解く
「アイシャ」の開発秘話

立ち絵と言えば、先日『公式設定資料集 & ファンブック4』も発売されました。具体的にどんなふうに作られたのでしょう。

H.N 案件そのものはマーケティングのチームが主導しているので、私は2Dイラストの監修という立場で参加しました。ファンブックの監修に携わるのは初めてでしたが、個人的に1も2も3も買って持っていたので、「4が出ます」と聞いたときは「(ようやく)来たか」という感じでした(笑)。

あだち 私も1から3まで持っていたので、4のお話を聞いたときはやっぱり嬉しかったですね。

H.N というか今回、あだちさんも出ていますよね。P324の『2D制作チーム座談会』に。

あだち はい。巻末に各セクションの座談会があるんですけど、その中に......って、H.Nさん、今、手元で見ていますね?

H.N はい、見ています。
(※ 編集注:本取材はビデオ通話で実施しました)

せっかくですので、オススメのページなどあったら、ちょっと話していただけますか。

H.N やっぱりこの本でしか見られないページ、作家さんに描いていただいたイラストのあたりが見ていて一番楽しいですね。オススメは......どうしても個人的な話になりますけど、設定画が好きなので、たとえばP237の「ティナ」などをニコニコしながら見ています(笑)。

あだち 今、私も見はじめたのですが、いつも通りボリュームたっぷりで、楽しいですよね。デジタル(ゲーム内)だとつぶれてしまうような細部や色もしっかり見えて、印刷物ならではの良さだと思います。

NN こうして改めて見ると、思い出深いキャラがたくさんいますね。

思い出深いキャラというところで、何か開発秘話などお話しいただけませんか。

NN やっぱり、「アイシャ」ですかね。最初に出たのは『帝国戦旗 〜 The Undertaker 〜』だったので、ファンブック3(P177)の話になりますけど......これまでいろんなキャラを作ってきた中で、ユーザーさまからどんな反応が出るかが最もわからなくて、さぐりさぐり作っていた記憶があります。

え、そうなんですか。フィギュア化もされたばかりの人気キャラじゃないですか。

NN いや、今でこそそういう感じになっていますけど、出すときはものすごく怖かったですし、実際、最初からそこまで人気があったわけではないんですよね。当時の開発チームにとっては大冒険でしたから、リリース直後は関係者間で「失敗だったのでは」と振り返ることもあったくらいです。

そんな会話がされていたとは!

NN 今だから言えることですね(笑)。補足すると、3周年記念イベントの『ZERO CHRONICLE 〜はじまりの罪〜』が終わってまもなく開催されたイベントだったのですが、それ以前の『白猫』って基本的に明るくて楽しい雰囲気の世界観で作っていたんですよね。でも「これまでにないものを作って、ユーザーさまの新しいニーズを掴んでいこう」ということで、黒を基調にしたシリアスなお話が作られたんです。

H.N そこで、2周年記念イベントの「ジュダ」が再登場したと。

NN そうですね。アイシャはジュダに合わせる形で頭身やデザイン、着彩などをまとめました。もともとジュダが生や死、棺といったものをキーワードにしたキャラなので、アイシャのモチーフは彼岸花にして、ジュダとの対比が美しく見えるように東洋的なアレンジを入れたりしています。羽織モノの内側の色をきれいなグラデーションにするなど、細部にこだわって作っているんですよね。

......ちょっと見方が変わりそうです。改めて、ファンブックで確認したいと思います!!

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IP展開の可能性と、
『白猫』チームの変化とは

ところで先日、『白猫』のIP展開として『白猫GOLF』の発表もありましたよね。現場のみなさんはどんな感想を持たれたのでしょう。

NN ティザームービーを観たときに、新しい技術で表現されたキャラたちがすごく魅力的で、『白猫』の可能性を感じましたね。ユーザーさまの反応もポジティブなものが多くて、有り難いなと思いました。

H.N 私は「頭身が変わったな」と思ったのと(笑)、今後の展開として、個人的に好きなキャラたちが再登場してくれるといいなと思いました。

あだち 好きなキャラの再登場、ひそかに期待しますよね(笑)。IP展開によって『白猫』のキャラたちが活躍できる場所が広がって、またさらに幅広い方に遊んでいただけるようになるといいなと思います。

そのような中で、継承していきたい作り方や『白猫』チームの文化などはありますか。

NN 『白猫』チームでずっと変わらないなと思うのは、みんなが情熱を持って作っていくところです。一人のキャラを作るにあたって、いろんなセクションの人が技術を持ち寄って、膨大な時間をかけて作っていくのですが、みんなでキャラに命を吹き込んでいくような感覚があるというか。

H.N それは一貫していると思いますね。あと、ユーザーさまの反応に常にアンテナを張っているところや、いただくメッセージを励みにしているところなども変わらないと思います。

一方で、変化していることもあったりしますか。

NN それで言うと、時代に合わせて変化することはどの時期でもやってきましたので、いろんなことが変わったと思います。プロジェクト全体の進め方、絵の作り方などはだいぶ変わったんじゃないでしょうか。

あだち ユーザーさまに喜んでいただくための "新しい価値" を提供し続けるにはどうしたらいいか、ということはいつも考えていますよね。立ち絵や覚醒絵のように目に見えるものはもちろん、まずそもそも企画としてどんなものを提供していくのか、それを最大限生かせるキャラクターはどんなものなのかを、みんな一丸となって考えています。

H.N 『白猫』らしさは大事にしつつ、もう少し新しいデザインにしていけないかなということは常に思っていて、今も模索していますね。

NN "維持" ではなく、"新しい体験" を提供していけるように挑戦を続けたいですよね。長期運用ゆえの大変さもありますけど、だからこそみんなで協力していける、長期運用ならではの魅力もありますので。

あだち これまで以上にいろんな方に楽しんでいただけるように、いろんなキャラが輝くIPになっていくといいですよね。

H.N まったく同意です。まずは10周年を目指して頑張りましょう!!

今後もいろいろ楽しみにしています。今日はありがとうございました!

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