コロプラ・ベアーズ 面白いものを作りたい仲間が集まるベアーズ

コロプラのデザイナー
PEOPLE

コロプラのVRチームで活躍する、香港生まれの3Dデザイナー

コロプラのデザイナー

K.W

デザイナー

1991年香港生まれ。上海語学習のために上海の中学校で寮生活を送る。その後、英語学習のためにアメリカの高校に留学し、高校2年生のときにイギリスの高校に転校。2008年に初来日し、日本語学校を経て専門学校HALのゲームデザイン学科に進学。2015年にコロプラに新卒入社し、VRチームのデザイナーとして活躍中。

初来日から9年目になる香港出身の 3DデザイナーWさんは、中国、アメリカ、イギリスに留学経験を持つ国際派です。コロプラのVRチームで3Dデザイナーとして活躍しながら、プライベートでは立体造形に打ち込み、新作を作ってはブログで発表し続けています。仕事にも遊びにも全力で取り組むWさんに、3D制作と立体造形の関係性から休日の過ごし方まで聞いてみました。

3D制作は彫刻を彫るイメージで、限りなく現実のものづくりに近い

2015年に新卒社員として入社されましたが、これまでにどんな仕事を担当してきましたか?

VRチームに配属されてから、すぐに『Fly to KUMA』というVRゲームの制作に携わり、主に背景を担当しました。そして夏頃から『VR Tennis Online』の背景とUI周りのデザインなどを担当しました。今は新規プロジェクトのキャラクターデザインを担当しています。

1d85ce6fc4db5039309138ffc40c0ccbef03ecea.jpg

3Dの背景やキャラクターはどのように制作するものなのか、少し詳しくお話しいただけますか。

『Autodesk Maya』という3Dの制作ソフトを使っているのですが、その中で粘土のような仮想の物体を出して、実際に彫刻を彫っていくようなイメージで作ります。限りなく現実のものづくりに近いです。

3Dソフトで制作するのと、2Dソフトで制作するのとでは、どんなところが違うと思いますか。

2Dは基本的に一面だけ作れば良いのですが、3Dの場合、正面はもちろん上からも横からも下からも、360度全部どこから見られても良いように作る必要があります。さらに、VRゲームは普通のゲームと比べるとどうしてもデータが重くなるので、デザイナーにはポリゴン数を限界まで減らす工夫が求められます。

コロプラベアーズ.png

VRならではの面白さや難しさはどんなところにあると思いますか。

自分が創ったキャラクターを3Dの空間でいろいろな角度から見られるのは面白いですね。難しいところは、映画のようにかっこいいカメラワークをしたくても、単に映画のような演出をするわけにはいかない点です。

VRと映画の演出の違いを具体的に教えてもらえますか。

たとえば空を飛んでいる映像を作ったとしても、カメラワークなど、細かな点に気をつけて制作しないと「VR酔い」をする人が出てしまうんです。そのため、VR酔いをせずに多くの方に楽しんでいただけるように、VRに適した技法をゼロから考える必要があります。

オンラインゲームで語学を勉強!?

香港の出身だということですが、これまでいろんな国に留学されたそうですね。

父が外国語を学ぶ重要性を説いていたこともあり、上海の中学校で寮生活を送りました。香港語と上海語は、日本語と韓国語くらい違います。文法は一緒ですが、発音がぜんぜん違うんです。

そうなんですね。上海の寮生活はどんなものだったんですか。

寮生活はとても楽しくて、実はそこでオンラインゲームにハマりました。中学3年間は『World of Warcraft』ばかりやっていて、世界ランク13位までいったんですよ。

それはスゴイ! ちなみに語学勉強のほうは......?

ゲームのおかげで語学が上達したんです(笑)。オンラインゲームで会話をする際に、上海語で文字を打ちつつ覚えていったので1年で完璧になりました。

なるほど(笑)。高校からはアメリカに留学されたそうですね。

英語を勉強するためにロサンゼルスに留学したんですが、1年半でイギリスの高校に転校しました。ロンドンから車で2時間くらいのところにあり、治安も良く、街並みがきれいで感動しましたね。

それは国際派ですね。ところで、十代の頃からかなり本格的に造形をされていたとか。

父がジュエリーの製造関係の仕事をしておりまして、有名な造形師を紹介されたんです。映画『ロード・オブ・ザ・リング』の小道具制作にも携わっていた方で、中学3年生の頃からその先生に師事しました。アメリカとイギリスに留学していたときも、夏休みを利用して先生のお宅に住み込みして、立体造形を学んでいました。たとえば、最近はこんな作品を作りました。

76a5fb9e26014f1a98c2bac1d54c04d5b3107208.jpg

Wさんが作ったんですか。すごいですね! ちなみに3D制作に、リアルの造形が役立つことはありますか?

立体造形がわかっていると空間把握をしやすくなるので、3D制作はしやすくなると思います。まだ3Dソフトの操作とリアルの造形の両方ができる人は業界的に見てもまだかなり少ないと思いますが......3D制作には立体造形の知識が役立つと思いますね。

ゲームデザイナーを目指して来日。

当時は造形師の道に進もうと考えていたんですか?

イギリスの高校を卒業して香港に戻ったとき、将来について両親と家族会議をしたんです。そのとき「造形をやっていきたい」という話をしたら、父から「造形の仕事で、時代の流れに関わることができるといいね」と言われたんです。もともと私はモンスターの造形を造るのが好きで、映画やゲームのCG制作に興味があったので、そういう仕事なら楽しんでできると思いましたね。そこで、アジアのなかでも最先端のことが学べる日本で勉強しようと考えたんです。

それで来日したんですね。日本語はどうやって勉強したんですか?

知識がまったくなかったので、むちゃくちゃ頑張って勉強しました。当時は池袋に住んでいたんですが、近くの公園でスケボーをしていたら友達がいっぱいできて、みんなと遊んでいるうちに日本語を覚えていきましたね。

ゲームで上海語を覚えたり、スケボーで日本語を覚えたり、常に遊びが学びになっていますね(笑)。

そうかもしれません。そして日本に来てから8カ月ほど日本語学校に通ったあと、半年ほどオーストラリアをバックパッカーで旅しました。その時に「やっぱり日本がいいなあ」と思って、専門学校HALのゲームデザイナー学科に進み、4年で卒業して今に至ります。

仕事も遊びも、全力で楽しむ

初来日から9年目ということですが、今の生活はどうですか?

すべてにおいて楽しいですね。土日は必ず外に出るようにしていて、毎週ボルダリングをやっています。冬には絶対スノボーに行きますし、春の釣りシーズンにはよく釣りに行きますね。コロプラには「釣り部」(部活の一つ)があるので、よく先輩4、5人と海釣りや堤防釣りに行くんですよ。

仕事仲間との釣りが、仕事に活かされるようなことはありますか?

あります。釣りをしているといつの間にか先輩と仕事の話をしている......ということがあるんですが(笑)、なんだかアイディアが出やすいというか、「それ、いいんじゃない?」なんて盛り上がって、釣りのときに話したことを仕事で実施することもあります。

なるほど。いろいろな趣味があるようですが、造形も続けているんですよね。

はい。基本的に平日の夜は、ゲームをするか、寝るか、造形するか、の3択です。造形に関してはブログのフォロワーさんが30万人以上いますので、その方たちに楽しんでいただけるよう、定期的に新作を作るようにしています。最近はあるゲームに熱中していてしばらくやっていませんでしたが、週3で造形をするときもあります。

それだけいろんなことをやって、寝る時間はあるんですか!?

寝ていますよ(笑)。私は絶対に1時前には寝て、7時に起きるんです。コロプラは10時出社なので、2、3時間ゲームをやってから会社に行きます。

朝からゲーム(笑)。仕事と遊びはどう分けていますか?

仕事ではスケジュールにこだわるタイプです。自分の作業が遅れると次の作業も遅れることになって悪循環になるので、限られた時間の中でどれだけクオリティの高いものを作れるか、を考えて取り組んでいます。逆に造形のほうは、時間を気にせずとことんこだわって作ります。

仕事にも趣味にも全力で取組んでいるんですね。最後に、今後のビジョンなどがあったら教えてください。

VRチームで新作に取り組んでいるのですが、自分にできることが前より増えてきていると思いますので、さらにハードルを上げて、面白いものを全力で作りたいと思っています。

今後の活躍も期待しています!

世界を渡り歩いてきたWさんですが、ゲームとスケボーで外国語をマスターしただけあって、実に話しやすくてフレンドリーです。今後は3Dや造形の技術はもちろん、その高いコミュニケーション能力と語学力を活かしながら、3Dデザイナーとして活躍の場を広げていくことでしょう。