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コロプラのエフェクトデザイナー
PEOPLE

元々はエフェクトの仕事に興味がなかった、エフェクトデザイナー

コロプラのエフェクトデザイナー

N.O

デザイナー

美大で日本画を専攻したのち、ゲーム業界に就職。一社目では3D背景やキャラクターのデザインを数年間担当するも、エフェクトの面白さと出会い、エフェクトデザイナーへと転身。コロプラ入社後は、エフェクトデザイナーとして、煙や光などの映像を駆使してゲームを盛り上げるため日々、奮闘中。

プレイ中のゲーム画面をよく見てみると、わずか0.1秒にも満たない一瞬の表現に全力を注ぐ、エフェクトデザイナーの活躍があります。

今回インタビューしたオリコさんが担当するのは、例えば主人公が魔法を発動したときの煙や炎などに演出を加える仕事。 ゲームの臨場感や迫力が増すだけでなく、熱さや冷たさなどといった感覚まで、プレイヤーに伝える表現を専門としているのです。 ご本人は今でこそエフェクトデザイナーの仕事を天職だと感じているそうですが、元々はエフェクトの仕事に興味がなかったとのこと。 どのようにして今の仕事に出会ったのでしょうか?

学生時代、ゲーム背景の美しさに心を奪われた

現在はエフェクトデザイナーをされていますが、絵は昔から好きでしたか?

はい、子供の頃から絵を描くのが好きでしたね。うちの犬を主人公にして、マンガを描いていたこともありましたよ。その頃からすでに、絵を描く仕事ってないかなーと思っていたくらいです。その後、美大に進学して、日本画を専攻しました。墨をすったり、砂絵の具を作ったり、高さ4mぐらいの"デカい"作品を作ったりもしましたよ(笑)。

すごく大きいですね!制作期間はどれくらいでしたか?

同級生たちが規模の大きいものを描きたがるので、ついつい私も"デッカい"ものを描きたくなったというのが正直なところです(笑)。制作期間は、半年以上はかかりましたね。卒制だったので、より時間をかけて作ったところもありますが。

デザインの仕事を意識されたのは、いつ頃?

大学生になると、ゲーム業界でもデザイナーが活躍していることを知って、本格的に目指すようになりました。大学の目の前にゲームセンターがあって、よく遊びに行っていたのですが、格闘ゲームに夢中になりながらも、背景グラフィックの技術力が高いということに目を付けました。もしかしたら、日本画を専攻した人が活躍できる場所かもしれないと。また、家庭用ゲームの分野でも、グラフィックが格段に美しくなっていくのを実感していたので、ゲーム業界をさらに強く意識するようになりました。

運命的だった、エフェクトデザインとの出会い。

学生時代は、エフェクトデザイナーの仕事にまだ注目していなかったのですか?

はい、まだでしたね。今でこそエフェクトデザイナーをしていますが、その道を歩むようになったのはふとしたことがきっかけだったんです。前職では、数年ほど3Dの背景を作っていたのですが、ある日突然「エフェクトデザインをやってくれないか」と言われまして。人手不足が理由だったんですけど、新しい仕事を受け入れるのが嫌で嫌で仕方なくて。会社を辞めようかなと思っていたくらいなんですよ(笑)。

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えっ!? 意外ですね(笑)!

当時、エフェクト制作の現場には、機材などの環境があまり整っていませんでした。しかも、私はもともと担当していた業務で背景を描くために、気合を入れて準備を終えたタイミングだったので、ちょっと心が折れちゃいまして(笑)。そこで、同じ業界で働く友人に相談してみたところ、「じゃあ、うちの会社に来る?仕事あるよ」と誘ってくれたんです。「あー、よかった!」とホっとしたのも束の間、「...ごめん、うちもエフェクトデザインの仕事だったわ」と言われちゃって(笑)。もうどこへ行ってもエフェクトデザインの仕事をやるしかないのなら「これは運命だ!」と肯定的に受け入れることにして、結局当時の会社に残り、エフェクトを担当することに決めました(笑)。

葛藤があったんですね(笑)。実際に担当してみて、いかがでした?

意外にも「あっ、これは面白い仕事だ!」と思いました(笑)。エフェクトデザインは3D背景の制作とは違って、動きのある細かい演出ができるんですよね。頑張ってどんなにキレイな絵を描いても、わずか0.1秒ほどしか表示されないのですが、その一瞬が勝負なんです。絵の動きをどのように繋げればより美しく見えるか、迫力が出るか、可愛くなるかといったことまで考える必要があります。そこにやりがいを感じ、とても魅力的な仕事だと感じるようになったんです。

まさに人生を変える仕事との出会いですね。

はい、最初はあんなに嫌がっていたのに(笑)。絵やモーション、カメラなど、すべてを自分で考えて動かして作ることで、総合的に演出できるから面白いです。今では「エフェクトサイコー!」って叫びたいぐらい(笑)。

エフェクトは、伝わることが一番大切。

それは安心しました(笑)。エフェクトデザインの勉強もしているんですか?

他社の作品を意識して見るようになりましたね。少ない枚数で効果的に作っているものに出会うと、感心します。私自身もユーザーの目線を常に意識して、光の勢いや熱さなど「五感を刺激する」といった狙いが、プレイヤーにきちんと伝わるように制作しています

より良いエフェクトを制作するコツとは?

常に「動き」を意識しています。例えば、ゲームの中で魔法陣が出現するとします。止まっているだけではカッコよくないと感じるんですよね。うっすらと動きながら出てきたり、ピタッと止まったと同時に次が出てくるとか、すべての動きを繋げて、ひとつの流れにしたい。構成の考え方に"序破急"というものがあるのですが、それに準じて、単調にならないよう緩急のあるリズムを意識して作っています。

動きに合わせて、音もつきますよね。

音とエフェクトが合わさると、迫力が出て最高潮に盛り上がりますよね。いわゆる"脳汁演出"の極みかなと(笑)。 『白猫プロジェクト』では、エフェクト制作の最後の段階で音をつける作業をします。SE(サウンドエフェクト)の中から動きに合わせて自分で音を選んで加工していくんですけど、納期に間に合わなそうになるとドキドキしますよ(笑)。

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自分でもビックリする表現を、生み出したい。

エフェクトデザインって、五感で感じる演出なんですね。

はい、たしかにそうです。一瞬でさまざまなことが伝えられる仕事に、どんどんのめり込んでいきました。エフェクトデザインの分野は、私にとっては新しい挑戦なので、人から言われたことはまず取り入れてみようと心がけています。例えば、自分の好みではなくとも、「大きいほうが見やすい」という意見があれば、とりあえず大きめに作ってみて確認するようにしていますよ。そうすると、自分でも知らなかった発見があるので勉強になるし、とても楽しいです。

そのような柔軟な姿勢は、元々の性格ですか?

いえいえ!若いときは頑固だったこともありますよ(笑)。でも、エフェクトデザインはわかりやすさも重要なので、自分以外の人からどう見えているかといった意見も大切なんです。炎が燃え盛っている様子や、毒でダメージを受けている状態などを、自分の感覚だけでで作っても伝わりにくいんですよね。他の人からの意見を参考にしながら、「もう、いっそドクロマークを出しちゃったほうがわかりやすいかも」といった感じで、ゲーム全体の流れや構成を考えながら、伝わりやすさを優先して作っています。

担当していたゲームがリリースされた後は、反応を確認しますか?

楽しんでもらえているかどうか、ウェブで検索することもありますね。称賛の声だけでなく、中にはネガティブなご意見もありますが(笑)、どちらも貴重なご意見として受け止め、次の作品に生かせるようにしています。

常に、「今までにないものを作り、感動させたい」と思って取り組んでいるので、与えられた技術の中でどれだけ工夫できるかが勝負だと思っています。「この技術とこの技術を合わせてみたらどうなるか」など、新しいことにも挑戦しています。限られた条件の中で面白さを追求していくと、思いがけないステキな演出が生まれることがあるんですよ。

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まずは、挑戦してほしい

今ではエフェクトデザインの仕事が大好きなんですね。

はい、天職です!はじめて担当したときから、エフェクトデザインって面白い!って感じていましたし、エフェクトを作る際の着地もイメージできたんですよね。たとえば魔法などにエフェクトをつけるときに「はじめは煙がこう出て、途中はこんな感じに流れて、最後はこうやって消そう!」といった感じで、ひとつの流れが見えるんです。

学生でもエフェクトデザイナーに興味の抱く人が増えるかも。

そうなってほしいですね、ライバルは増えますけど(笑)。画面の動きをトータルで捉えられる人がこの仕事に向いていると思います。絵のセンスがあって、動きのセンスもあり、演出のセンスも兼ね備えていると、なおいいですね。もしかしたら、アニメや映画に興味がある人も、エフェクトデザインの分野で力を発揮できるかもしれません。私の場合、ゲームセンターに通っていた経験も生かされていますし(笑)!

ということは、エフェクトデザイナーになれるチャンスは誰にでもあると。

そうですね!私には「騙されたと思って、まずはやってみる!」というポリシーがあります。興味がなかったり、違和感を感じても、まずやってみることが大事です。現場ではタイトなスケジュールの中でも、少しでも何か新しいものを生み出して皆さんからの期待に応えられるように心がけています。はじめは嫌だったエフェクトデザインの仕事が大好きになったように、人生は何が起こるかわかりませんから(笑)。

食わず嫌いだったエフェクトデザインの仕事が、今では天職だと話すオリコさん。なんでも柔軟に受け入れる姿勢が、運命的な天職との出会いに繋がったようですね。自分には向いてなさそうだと感じることでも、とりあえず挑戦してみると、人生がさらに面白くなっていくかもしれませんね。